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プロが教える塗り足し不備の極意

2025年4月25日

プロが教える塗り足し不備の極意

よくある入稿ミスと解決策を解説!

名刺ステッカーショップカードトレカ
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「入稿データに塗り足しがありません。」

ネット印刷でこのような案内を受けたことはありませんか?


そうです、ネット印刷で最もよくあるデータ不備の1つがこの「塗り足し不備」です。

この記事では、印刷データ作成において重要な「塗り足し不備」について解説し、不備を防ぐための具体的な方法をご紹介します。


▪️塗り足しとは?印刷の基本用語を理解しよう

塗り足しとは、注文サイズ(仕上がりサイズ)よりも外側に各3㎜ずつ(合計6㎜)余分にデザインを広げる領域のことです。

例えば、名刺サイズ(91㎜×55㎜)の場合、塗り足し込みで、97㎜×61㎜でデータを作成する必要があります。


▪️塗りたし不備によって起こる3つの問題点

塗り足しが設定されていない場合、印刷物に以下のような不具合が生じる可能性があります。


① 完成品の周りに白いフチが出る

背景色や画像などのデザインを仕上がり線まで配置していても、塗り足し部分にまで配置していない場合、

断裁の際にズレが生じてしまうと白いフチ(用紙部分)が出てしまいます。

特に背景色に暗い色を使用している場合、この白いフチは非常に目立ってしまいます。


② レイアウトが切れる・不自然になる

デザイン要素が仕上がり線ギリギリに配置されていると、断裁のズレが生じてしまった際に、

重要な部分が見切れてしまう場合があります。特にロゴや文字を端に配置する場合は注意が必要です。


③ 製品としての見た目の品質が下がる

上記の問題が発生すると、せっかくのデザインが台無しになってしまいます。

特に名刺やパンフレットなど、会社の顔となる印刷物では品質の低下が信頼性にも影響します。


▪️よくある塗りたし不備の例とその原因

① テンプレートを使用せず仕上がりサイズぴったりに作成

多くのデザイナーが陥りがちな問題は、仕上がりサイズぴったりでデザインを作成してしまうことです。

例えば、A4サイズの印刷物を作成する場合、210㎜×297㎜のキャンバスで作成すると塗り足し不備が不足します。


② 塗り足し部分に背景や画像が足りていない

仕上がりサイズより多くなキャンバスで作成していても、背景や画像などのデザインを塗り足し部分まで広げていないケースがあります。塗り足し部分が白いままだと結局用紙部分が現れてしまい、白いフチの原因になります。


③ データ上は塗り足しありでも、PDF保存時にカットされてしまう

デザインソフトで正しく塗り足し設定をしても、PDF書き出しの設定によっては塗り足し部分がカットされてしまうことも。

PDF書き出しの際は「トンボと塗り足しを含める」設定を確認しましょう。


▪️塗り足し不備を防ぐための5つの解決方法

① テンプレートを使用する

最も確実な方法は、印刷会社が提供するテンプレートを使用することです。

メガプリントのテンプレートを利用すれば、塗り足しサイズやトンボも正しく設定された状態からデザインを作成することができます。

テンプレートには以下のメリットがあります。

  • 適切な塗り足しが基本設定されている。
  • 印刷に必要なトンボなどの情報も含まれている。
  • 色設定(CMYK)なども印刷に適した状態になっている。

② 背景・画像は塗り足し領域まで広げる

デザインに背景色や画像がある場合は、必ず仕上がり線(断裁線)より外側である塗り足し領域まで伸ばしてあげましょう。

特に以下の点に注意してください:

  • 背景色は塗り足し領域まで同じ色で塗る。
  • 写真や画像も塗り足し領域まで伸ばす。
  • グラデーションなどの効果も塗り足し領域まで適用する。

③ イラストレーターでの正しい塗り足し領域設定方法

Adobe Illustratorを使用している場合は、イラストレーターでの塗り足し設定方法を参考に、塗り足し領域を作成しましょう。

  • 新規ドキュメント作成時に塗り足しを設定
  • 書き出し時に塗り足し設定(既存のデザインの場合)

④ Canvaなどのオンラインツールでも注意が必要

最近人気の高いCanvaなどのオンラインデザインツールを使用する場合も塗り足しの概念は同じです。

Canvaでの入稿データ初期設定手順を参考に、以下項目を設定しましょう。

  • 仕上がりサイズの設定
  • 塗り足し領域の設定
  • セーフティーゾーン

⑤ PDF書き出し時の設定を確認

最終的なPDF書き出し時には、必ず以下の設定を確認しましょう。

  • トンボと塗り足しを含める設定になっているか。
  • 塗り足し幅が各3㎜の合計+6㎜に設定されているか。

▪️印刷プロからのアドバイス

「塗り足しがなくても、仕上がりにそこまで影響はないのでは?」と思われがちですが、 実際には、塗り足しの有無が仕上がりのクオリティに大きく影響します。


過去には塗り足しなしでの印刷をご希望されたお客様の中に、

実際の仕上がりに白いフチが出てしまいご相談をいただいたケースもございます。


メガプリントでは、お客様からご入稿いただいたデータを担当スタッフが一つひとつ手作業で確認しております(※自動データチェックは除く)。

ただし、塗り足しの不備は見た目では判断が難しいため、弊社がご提供しているテンプレートのご利用を強くおすすめしています。


よりスムーズかつ正確な印刷を行うためにも、データ作成時から「塗り足し」を意識していただくことが大切です。

▪️まとめ

塗り足しは印刷物の仕上がり品質を左右する基本中の基本です。

美しい印刷物を作成するためには以下のポイントを押さえておきましょう。


✅ テンプレートを活用する。

✅ 背景・画像は塗り足し領域まで広げる。

✅ 適切なツールと設定で作業する。


印刷トラブルを防ぐために、塗り足しは必須のチェック項目です!

塗り足しについてさらに詳しい情報や、その他印刷データ作成のコツはメガプリントのデータ作成ガイドをご参照ください。