格安で高品質の印刷は印刷通販サイト【メガプリント】
2025年5月23日
Canva名刺の色味と仕上がり検証!
データと印刷物の違いを印刷会社が解説

ビジネスの第一印象を左右する「名刺」。
デザイン性の高い名刺を持っていると、そこから自然に会話が生まれることもあります。
とはいえ、こんなお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
- 「名刺を作りたいけど、Illustratorは難しそう…」
- 「IllustratorやPhotoshopなどの専用ソフトを持っていない…」
そんな方におすすめなのが、近年人気のオンラインデザインツール「Canva(キャンバ)」です。
直感的な操作で、デザインの知識がなくても印刷データを簡単に作成で、テンプレートも豊富です。
今回は、Canvaで名刺の印刷データを作成し、実際にメガプリントで印刷した体験をもとに、作り方や注意点、仕上がりの感をわかりやすくご紹介します。
▪️Canvaで名刺作成をする手順
①Canvaにログイン・会員登録
Canva公式サイトにアクセスし、アカウントを作成またはログインします。
Googleアカウントやメールアドレスを使えば、無料で簡単に登録できます。
②新規デザインを作成
Canvaのホーム画面で「作成」をクリックし、「カスタマイズ」を選択し、印刷したいサイズを正しく入力します。
デフォルトでは単位が「px(ピクセル)」になっているため「㎜(ミリメートル)」に変更しましょう。
サイズ | 幅(㎜) | 高さ(㎜) |
名刺サイズ | 91 | 55 |
カードサイズ | 86 | 54 |
950円シール(例:50㎜×60㎜) | 50 | 60 |
🔍Canvaはトンボ(裁ち落とし線)の自動追加ができないため、塗り足しを含めてデザインするのがポイント!
③デザインを作成する
Canvaでは、以下の要素を自由に組み合わせてオリジナルの名刺を作成できます。
- 背景の色変更やグラデーション設定
- ロゴや写真のアップロード
- テキストの挿入(フォント・サイズ・行間も簡単に調整可能)
- 豊富なデザインテンプレートや素材の活用(ビジネス向け多数)
特にビジネス用との日本語フォントも多く、名刺デザインに適したレイアウトが見つけやすくなっています。
④デザインデータの保存・ダウンロード
デザインデータが完成したら、右上の「共有」 → 「ダウンロード」をクリック
以下の設定でダウンロードすれば、印刷用データとして安心です。
- ファイル形式:PDF(印刷)
- オプション:「PDFのフラット化」にチェック
- トンボ(裁ち落とし線)追加はできないため、デザイン時に「塗り足し領域」の設定をしましょう
初期設定についての詳しい方法は、下記も合わせてご参照ください。
▶︎ 入稿データの初期設定
▪️印刷用に最適化するためのポイント
Canvaは本来、WebデザインやSNS投稿向けに開発されたツールのため、印刷物として仕上げる際にはいくつか注意点があります。ここでは、印刷トラブルを防ぐために必要な最適化のポイントをわかりやすく解説します。
①塗り足し領域(余白)の設定
印刷物は、まとめて断裁されるため、微細なズレで紙の端に白い余白(用紙の地色)が出てしまうことがあります。
背景色や画像は仕上がりサイズより上下左右それぞれ2〜3mm広げて配置しましょう。
②フォントの埋め込み(文字の画像化)
Canvaでは、Illustratorのようにフォントのアウトライン化(文字のパス化)ができません。
DF保存時に「PDFのフラット化」を選ぶことで文字が画像化され、文字化けを防げます。
③カラーモードの違いに注意
RGBで作成したデザイン(Canva)は、印刷時にCMYKに変換されます。そのため色味がやや落ち着いた印象になります。
🎨これはCanvaに限らず、RGBで作成されたデータを印刷する際に共通して起こる現象です。
▪️実際に印刷してみた|データと印刷物の仕上がりを比較
Canvaで作成したデータをPDF(印刷)形式で保存し、実際に名刺として印刷してみました。
以下はデザインデータと実際の印刷物の比較画像です。


🔍比較して気づいたポイント
比較項目 | Canvaデータ | 印刷物 |
色味 | 発光感のある明るく鮮やかな色合い | ややトーンが落ち着き、紙らしい柔らかさ有り |
グラデーションの滑らかさ | 滑らかでつなぎ目がない | 若干の粒状感(特に淡色部分)有り |
文字の見やすさ | コントラストがはっきりしていて読みやすい | やや背景色に沈んで見える箇所有り (特に明るい背景の上) |
全体の印象 | デジタル感の強い鮮やかでポップな仕上がり | 紙ならではの風合いと品格のある落ち着いた仕上がり |
画面で見るよりも、印刷すると色が若干落ち着く傾向があります。これはRGB→CMYKに変換や用紙の特性によるものです。
また、グラデーションや背景の淡い色は、モニターでは綺麗に燃えても、
用紙にに印刷するとやや印象が変わることがあるため、コントラストを意識した調整が効果的です。
▪️Canva初心者におすすめ!名刺デザインのヒント集
① 文字サイズは8pt以上
Canvaでは5pt以下の小さい文字も入力できますが、印刷ではつぶれやすく、読みにくくなります。
とくに名刺の肩書や住所・電話番号などは最低8pt以上、理想は9〜10pt以上に設定しましょう。
② 背景と文字のコントラスト
白や淡い背景の上に薄いグレーの文字など、コントラストが弱いデザインは印刷後に視認性が下がる可能性があります。
背景に色や画像を使用する場合は、文字色はしっかり濃く、できれば黒に近い色を選ぶと安心です。
③ 線や枠は0.5pt以上に
飾り線や罫線などに0.3pt以下の細い線を使うと、印刷で消える・かすれる可能性があります。
装飾の線や枠線は最低0.5pt以上を推奨。名刺の縁取りなども同様です。
④ 高解像度の画像を使う
Canvaにアップロードした画像やロゴが解像度の低いものだと、印刷時にぼやけたり粗く見えることがあります。
可能であれば300dpi以上の画像を使用し、拡大しすぎないように注意しましょう。
⑤ 塗り足しとセーフティーゾーン
▸ 塗り足し
「ファイル」→「設定(表示の設定)」→「塗り足し領域を表示する」をクリックします。
塗り足し領域を表示し、そこまで背景デザインを伸ばすことで、断裁時に白いフチ(用紙の地色)が出るのを防げます。
▸ セーフティーゾーン
1)「ファイル」→「設定(表示の設定)」→「ガイドを追加する」をクリックします。
2)「カスタム」から下記の数字を列、行それぞれに入力します。

仕上がりサイズの内側に表示される線(セーフティーゾーン)の内側に重要な情報を配置することで、断裁時に文字が欠けるリスクを回避できます。
▪️まとめ
Canvaは使いやすいツールですが、印刷を前提にしたデータ作りにはちょっとした工夫が大きな差を生みます。
ここで紹介した5つのヒントを意識するだけで、見やすく・美しく・印刷映えする名刺が作れるようになります。